梱包ガイド⓪ 梱包の基本 ― 資材の揃え方と、配送方法の選び方
ハンドメイド家具の配送事故は、そのほとんどが「資材が足りない」か「配送方法の選び間違い」で起きます。このページでは、全カテゴリに共通する土台をまとめます。個別の家具の包み方は、①〜⑥の各ガイドで解説します。
まず揃える資材(基本セット)
| 資材 | 用途 | 入手先の目安 |
|---|---|---|
| プチプチ(エアキャップ)幅1200mm×10m巻 | 全体を包む主役。ロール買いが割安 | ホームセンター・通販 |
| 巻きダンボール(片面段ボール) | 天板・板面の面保護 | ホームセンター・通販 |
| 発泡シート(ミラーマット) | 塗装面に直接あてるインナー | 通販(100枚単位が割安) |
| L字型の紙製コーナーガード(アングル) | 角・エッジの保護 | 通販・梱包資材店 |
| 布テープ+養生テープ | 布テープは外装、養生テープは仮止め | どこでも |
| ストレッチフィルム | プチプチの上から巻いて固定。テープ跡が残らない | 通販 |
| 大判ダンボール板 | 外装の自作・補強 | ホームセンター、家電店でもらう |
大原則:塗装面にテープ・プチプチの凸面を直接あてない。 最初に発泡シートか薄紙をあて、その上からプチプチ。テープは必ず資材の上で留めます。オイル仕上げ・蜜蝋仕上げは特に跡が残りやすいので注意。
配送方法の選び方(サイズで決まる)
家具の配送は「3辺合計(縦+横+高さ)」でほぼ決まります。梱包後のサイズで測るのを忘れずに。
1. 宅急便(〜200サイズ) 3辺合計200cm・重さ30kgまで。小物・スツール・小さめの椅子・分解したテーブルはここに収まると送料が一気に安くなります。「200サイズに収まるか」が、作品設計の段階から意識したい分岐点です。
2. 大型家具向けの配送(家財便など) 組み立てたままの椅子・棚・チェストはこちら。定番はアートセッティングデリバリーの「家財おまかせ便」(2025年1月にヤマトホームコンビニエンスの「らくらく家財宅急便」から移管されたサービス)で、梱包を配送側がやってくれるのが最大の利点。持ち込み不要で集荷に来てくれます。サイズランク(3辺合計)で料金が決まり、距離でも変わります。
3. 佐川急便のラージサイズ・西濃運輸・福山通運などの路線便 継続的に大型を送るなら、営業所で法人・個人事業主契約を相談すると単価が下がることがあります。開業届(法務ガイド①)を出していると話が早いです。
※送料は毎年のように改定されます。このガイドでは仕組みだけ覚えて、金額は出品のたびに公式サイトで最新を確認してください。
送料を「もらう」設計
送料は買い手の心理的ハードルです。レッスン②(価格)と同じ考え方で:
- 送料込み価格にして、価格に埋め込むのが基本形
- 地域差が大きい大型は「送料別・地域別表」を商品説明に明記
- 梱包資材費も原価。1つあたり数百円〜千円台かかるので、値付けに含める
共通の発送前チェックリスト
- 梱包後の3辺合計と重さを実測した(写真も撮る)
- 塗装面に資材の凸面・テープが直接触れていない
- 持ち上げて軽く振っても、中で動く音がしない
- 角・脚先・エッジに二重の保護がある
- 「ワレモノ」「天地無用」の指定をした
- 梱包前と梱包後の写真を撮った(万一の破損時、保険請求の証拠になる)
梱包の写真は必ず残すこと。配送保険(運送保険)の請求では「発送時に破損がなかったこと」「適切に梱包したこと」の証明を求められます。
次のガイドから、家具の種類別に具体的な手順に入ります。まずは一番出番の多い①椅子・スツールから。
